痩せホルモン!レプチンを出してダイエット

ストレスホルモンや幸せホルモンなど体の中では様々な働きをするホルモンが分泌されています。

そして、ダイエットを行うときに知っておきたいホルモンが、「レプチン」です。

レプチンとは、どんな物質で、どのようにダイエットをサポートしてくれるのでしょうか?

★レプチンって一体なに?

レプチンとは、体の中で働いているホルモンの一種です。
レプチンは、脂肪細胞から分泌されて、脳まで届けられます。
そして、脳に作用することで、ダイエットに関わる様々な反応を引き起こすんですよ。

★レプチンは「痩せるホルモン」
レプチンは、ギリシャ語の「痩せる」という意味の言葉が由来しています。
名前の通り、体全体に痩せるシグナルを発生させます。

レプチンは、体のエネルギーのバランスを保つ役割を担っています。
具体的には、食べる量とエネルギーを使う量を調整する働きを持っています。

レプチンの重要な働きは次の2つです。

・満腹中枢を刺激して食欲を抑制する
・交感神経の働きを高めて体を活動モードにし、エネルギーの消費を促す

つまり、レプチンは体を痩せ体質にして、肥満を防ぐダイエットの強い味方なのです。

★レプチンで痩せる仕組み

それでは、レプチンは一体どのタイミングで分泌されて、どのようなメカニズムで力を発揮するのでしょうか?

レプチンで痩せる仕組みは次の通りです。

1. 食事で体の中の脂肪が増える
2. 脂肪細胞が刺激されてレプチンが分泌される
3. レプチンは脳の視床下部で受け取られる
4. レプチンを受けとった視床下部は、「満腹」だと感じ取って食欲を抑制
5. 視床下部が自律神経に司令を出し、交感神経を活性化させる
6. 活性化した交感神経が代謝を高めてエネルギーの消費を増やす

★レプチンは血糖値を下げる働きもある
レプチンは血糖値を下げる働きもあるため、糖尿病の治療でも注目されています。

レプチンには、糖の代謝を調節して、血糖値を下げる働きが報告されているのです。
視床下部でレプチンが受け取られると、脂肪を燃焼させる褐色脂肪細胞や筋肉などで糖が取り込まれて利用されるようになります。

さらに、インスリンの感受性を高める作用も報告されています。
インスリンの感受性とは、インスリンの働きやすさのことです。
つまり、レプチンはインスリンが働きやすい状態を作ってくれるんですよ。

血糖値が高い状態は、肥満を招きます。
レプチンは血糖値の観点からも、ダイエットに貢献してくれるのです。

★レプチンを効かせるためにはストレスケアが大切

レプチンは視床下部に作用することで、効果を発揮します。

ストレスが強い状態が続くと、視床下部の負担が大きくなって働きが悪くなり、レプチンが働きにくくなります。

レプチンで痩せるためには、ストレスケアで視床下部を元気に保つことが大切なんですよ。

 早食い厳禁!ゆっくり食べてレプチンを増やす

ダイエットを成功させるためには、「大食い」や「暴飲暴食」を改善して食事量を適正にすることが大切です。

そして、もう一つ重要なのが、ゆっくりと食べることです。

実は、「早食い」をすると痩せホルモンであるレプチンの恩恵を受けられなくなってしまうんですよ。

★早食いの人は肥満ホルモンが増える
早食いは肥満を悪化させ、体に太るサイクルを作ってしまいます。

一気に食べ物を体の中に入れると、血液中の糖分の量が急上昇します。
すると、血糖値を下げるために、インスリンというホルモンが大量に分泌されます。

インスリンには、次の2つの働きがあります。

・細胞に糖分を取り込ませて血糖値を下げる
・余った糖分から脂肪を合成して体脂肪を蓄積させる

そのため、インスリンは別名「肥満ホルモン」とも呼ばれているんですよ。

早食いで血糖値が急上昇すると、インスリンが必要以上に分泌されて、脂肪を増やすようになるのです。

★レプチンは働くまでに20分必要
また、早食いは痩せるホルモンであるレプチンの働きを無駄にしてしまいます。

レプチンは働き出すまでにおよそ20~30分程度時間を必要とします。

レプチンには、脳に満腹を感じさせて食欲を抑える作用があります。
つまり、時間をかけずに食事をすると、レプチンで食欲が抑えられる前に食べ過ぎてカロリーオーバーになってしまうのです。

★ゆっくり時間をかけて食事をすると痩せられる!

早食いは、太るホルモンインスリンを増やし、痩せるホルモンレプチンの働きを無駄にします。
早食いを続けていると、体は痩せにくく太りやすい体質になっていくんですよ。

ダイエットを成功させるためには、ゆっくりと時間をかけて食事をすることが大切です。
時間をかけて食事をすることで、次の2つのダイエット効果が得られます。

・血糖値がゆっくりと上昇することでインスリンが必要以上に分泌しなくなる
・レプチンが効いて過食を抑えられる

★1口あたり30回噛んで痩せ体質になろう!
ゆっくりと食事をするためには、1口あたり30回噛むことをおすすめします。
よく噛むことで、必然と食事時間が長くなり、レプチンによって食べる量を抑えられます。

また、よく噛むと食事で消費するカロリーを増やすこともできます。
脳の活性化や顔のスリムアップにも繋がるので、嬉しいことだらけなんですよ。

★ひと工夫でよく噛む習慣を身につける

よく噛む習慣をつけるためには、次のような工夫をするといいでしょう。

・一口ごとに箸を箸置きにおく
・食材を大きめに切る
・皮付きのまま野菜を調理する
・ナッツなど歯ごたえのある食材を使う

たくさん噛んで痩せ体質をゲットしてくださいね。

 レプチンを増やす食事方法

ダイエットに成功するためには、痩せホルモンであるレプチンを味方につけることが秘訣です。

そのためには、食事に気をつけなければなりません。
では、レプチンを増やすためには、どのような食事をすればいいのでしょうか?

★レプチンはアミノ酸から作られる

レプチンを増やす食事方法を知るためには、レプチンが何から出来ているかを知ることが大切です。

レプチンは、アミノ酸から出来ています。

レプチンはペプチドホルモンの一つです。
ペプチドとは、アミノ酸がつながって出来ている物質です。
つまり、レプチンを増やすためには、アミノ酸が必要不可欠なのです。

★レプチンを増やすためにはタンパク質が大切
アミノ酸には、体の中で作ることができるアミノ酸と体の中で作ることができないアミノ酸があります。
体内で作れないアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。

レプチンを増やすためには、この必須アミノ酸を補うことが大切です。
そのためには、必須アミノ酸を多く含むタンパク質を摂る必要があります。

タンパク質には、植物由来のものと動物由来のものがありますよね。
必須アミノ酸が豊富にバランスよく含まれているのは、鶏肉や牛肉、卵、アジなどの動物由来のタンパク質です。

一方、肉類などは食べすぎると健康が気になります。

植物由来のタンパク質では、大豆にバランスよくアミノ酸が含まれています。
しかし、タンパク質の質を表すプロテインスコアでは、動物由来のタンパク質には劣ってしまいます。

レプチンを増やすためには、植物由来と動物由来のタンパク質をバランスよく取り入れるようにしましょう。

★レプチンを増やすために必要なビタミン

レプチンを増やすためには、タンパク質だけでは足りません。
タンパク質を作るために必要なビタミンやミネラルも重要です。

レプチンを増やすために、意識して摂りたいのがビタミンB群です。
特にビタミンB6はタンパク質の代謝に欠かせません。

ビタミンB6を効率よく取り入れるためには、レバーやマグロ、鶏肉などがおすすめです。

★レプチンを増やすために必要なミネラル
アミノ酸を繋げてレプチンを作るためには、ミネラルも必要です。
特に重要なミネラルが、亜鉛です。

亜鉛はホルモンやタンパク質を作るための酵素が働くときに必要になります。
とても重要なミネラルである一方、亜鉛は不足しやすい栄養素です。
レプチンを増やすためには、亜鉛が不足しないようにすることが大切なのです。

亜鉛は、牡蠣やレバー、牛肉、卵に豊富に含まれていますよ。


★バランスのよい食事でレプチンを増やそう!

偏った食事は、ミネラルやビタミンが不足しやすくなります。
食事は、主菜と副菜を基本に3品以上を目標にして、様々な食材をバランスよく摂るようにしてくださいね。

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